いつか、翔ぶ

文房具、特に万年筆好きによるブログです。iphoneアプリやミステリー小説のご紹介もします。

第3段! オススメのどんでん返しミステリー小説

【重要】

当ブログは名称を変えて移設しました!

イロトリドリ http://iro-toridori.net/
然るべきタイミングで記事を新ブログに移設し、当ブログを閉鎖いたします。

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本ブログで一番PVの多い企画。
「オススメのどんでん返しミステリー小説」の第3弾です。


オススメのどんでん返しミステリー小説 - いつか、翔ぶ

第2段! オススメのどんでん返しミステリー小説 - いつか、翔ぶ

今回ご紹介するのは4作。

あ、ちなみにですが、私は基本的に本は文庫本でしか買いません。
私がこのブログで紹介する本は基本的に全て文庫で手に入る本です。
逆にハードカバーの新刊本については取扱いませんのでご留意を。



円居挽『丸太町ルヴォワール』

丸太町ルヴォワール (講談社文庫)

丸太町ルヴォワール (講談社文庫)

どんだけひっくり返すんだってくらい何度も展開する物語。
そしてなんとも心地よいラスト。
見事。
なんとなく森見登美彦の文に似たなにかを感じる。
(舞台が京都だから?あるいは作者が京大出身だから?)
中盤はどこか『逆転裁判』のような雰囲気も。
読みやすく、タッチも軽快なので、読書初心者にもおすすめ。



泡坂妻夫『しあわせの書 迷探偵ヨギガンジーの心霊術』

しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術 (新潮文庫)

しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術 (新潮文庫)

どんでん返し、というジャンルに当てはまるかどうか怪しいところだが、読み終わったとき「すげぇ!」と叫んだ。
これは、すごい。
小説としては文章にかなりクセがあり、読みづらいかと思う。
が、それでもなお、これは一読の価値がある小説だと思う。



・佐藤青南『ある少女にまつわる殺人の告白』

ある少女にまつわる殺人の告白 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

ある少女にまつわる殺人の告白 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

第9回「このミス」の優秀賞作品。
ちなみにこの回のこのミス大賞は『完全なる首長竜の日』だが、私はそれよりも本作のほうが選ばれるべきだったのではないかと思う。

DVが主題のため心が痛いシーンも多いが、続きが気になって読み進めてしまう。
そうしてラストシーン。
なにをもって本作を「どんでん返し」と位置付けるか。
詳しく書くとネタバレするので控えるが、個人的意見としては、ふたつの箇所でどんでん返しが起こっているように思われ、面白い。
描写力が秀逸。名前が出なくても口調や文脈だけで、誰の語りなのかが明確になる。
そうして、タイトルと章題も秀逸。
おすすめの一冊。



・道尾秀介『龍神の雨』

龍神の雨 (新潮文庫)

龍神の雨 (新潮文庫)

道尾秀介作品にハズレなし。
見事にミスリードされ、見事に裏切られる。
道尾作品によくあるのだけれど、「あれ?」という違和感が心に一滴落ちて、物語を読み進めるに従ってそれがじわりと広がっていく。
そしてそれを決定付ける一言。
以前紹介した『ラットマン』や、『カラスの親指』などと併せて、これは読んでおきたい。




今回はここまで。
『しあわせの書』はちょっとイレギュラーですが、他はすべて読みやすく、「小説読むのがちょっと苦手」という人でも手を付けやすい作品かと思います。

是非お試しをー♪